シークエンスと布、それと光学 in 「RICOH-3L」

東京都大田区にある実践型研究所内の小さな室への計画。
敷地が本社と近接な距離であること、グループ所縁の地であること、付帯する体育館が開かれたイベントスペースとしても活用されること、3つの事象から、町のシークエンスと親和性を持つことを試みた。

体育館側への振る舞いは刺繍、積層、皺加工を用いて、東面の朝日をオブジェクトのように扱い、日毎に変化する光の風景を室内に取り込みながら、ミーティングに没入できる個室性を確保している。

また、屋外と正対する廊下側の布には、鏡のように振る舞う高輝度を付与し、反射することで、町と体育館側の風景を施設内に引き込んでいる。
館内に居ながら周辺の町を意識し、長年親しまれた体育館もキャビン内部に吸収することで、使用者が自身を意識し、他者とのコラボレートにもポジティブに向き合える環境を形成できるよう計画している。

それぞれの布への所作は、光学機器を扱う企業である背景を踏まえ、箔加工、金属膜スパッタリング、偏光布など、コーポレートアイデンティティを姿として現わす方法としている。

2021
所在地
東京都大田区
種別
オフィス
担当
山本紀代彦、森永一有、村瀬唯
建築の設計
田中裕之、花塚紘紀、藤城太一(田中裕之建築設計事務所)
写真
河田弘樹